Abigail〔英語〕アビゲイル
- 英語圏:女性のギブンネーム。
由来
ヘブライ語のאֲבִיגָיִל (‘Avigayil) が由来。「父」を意味するabと、ヘブライ語の語根「喜ぶ」を意味するgylに由来しており、「神は喜んでいる」を意味する。短縮形はアビー (Abbey, Abbi, Abby etc.)。
著名人
旧約聖書に、「アビガイル (Abigail」という女性が2人が登場する。アビゲイルとも。
ダビデの妻:アビガイル
第1『サムエル記』25章、『歴代誌』に登場するアビガイル。才知に富み美人であった。夫のカルメル人ナバルは大富豪であり、ユダの山地マオンに住んでいた。
当時ダビデはサウルから逃亡し、ユダ山地の辺りを彷徨っていた。そしてナバルに贈り物を求め、それを拒絶されて怒ったダビデは400人を従えてナバルを討とうとした。それを知ったアビガイルは、ダビデに詫びて夫に秘密で贈り物を届けた。
ナバルは10日後に死亡し、アビガイルはダビデの妻となり、ダビデにとっての次男であるキルアブ(ダニエルとも呼ばれる)を産んだ。
エテルの妻:アビガイル
エッサイの娘で、ダビデの姉妹。のちイシュマエル人エテルの妻となり、アマサの母となった。
その他の著名人
- アビゲイル・アダムズ:第2代アメリカ合衆国大統領ジョン・アダムズのファーストレディ。
- アビゲイル・フィルモア:第12、13代アメリカ合衆国大統領ミラード・フィルモアのファーストレディ。
- アビゲイル・ブレスリン:アメリカの女優。
アメリカでは、1950年代ごろに女性に与えられる名前として流行した。
用例の変化
フランシス・ボーモントとジョン・フレッチャーによる「The Scornful Lady」の登場人物であるアビゲイルの名前から、侍女(女中)の意味で使用されるようになった。
これは、上記『サムエル記』において、アビガイル自身が自分のことを「侍女」と読んでいることから始まったとされる。