David〔英語〕ダヴィッド、デイヴィッド
- 英語圏:男性のギブンネーム、サーネーム
- ヨーロッパ:男性のギブンネーム
由来
旧約聖書のダヴィデ(ヘブライ語 דוד Dāwīḏ)に由来する。
「最愛の人」「親愛なる人」を意味する。
羊飼いから身を起こしたダヴィデは、初代イスラエル王サウルに仕えた。サウルがペリシテ人と戦って戦死したのちにユダで王位に着くと、ゴリアテ(ヘブライ語: גָּלְיָת、Golyat)を擁したペリシテ人を撃破して要害の地エルサレムに都を置き、全イスラエルの王となって以降40年間イスラエル王として君臨した。
旧約聖書の『サムエル記』および『列王記』に登場し、伝統的に『詩篇』の作者の一人とされている。イスラム教においても預言者の一人に位置づけられる。カトリック教会・正教会で聖人とされる。中世の十字軍の騎士たちがダヴィデに理想の騎士像を重ね合わせたことから、十字軍に参加したノルマン人によりヨーロッパ全土に広がった。
著名人とその影響
7世紀にイギリスのウェールズで布教に努めた聖デイヴィッドが守護聖人となっている。12世紀~13世紀に3人のデイヴィッド王が現れたことからウェールズ人に親しみを持たれるようになった。スコットランドにおいても、デイヴィッド王が2人いたためにここでもポピュラーな名前となった。
なおダヴィデには家臣の妻を寝取り妊娠させたという逸話もあるため、清教徒は特に嫌い、アメリカに渡った初期のピューリタンはこの名前を嫌ったという。
1980年代に入ると、ロックシンガーデイヴィッド・ボウイ(David Bowie)の人気が高まった。生地は、イギリスのロンドン南部ブリクストン。ただし彼の本名はDavid Robert Haywood Jonesであったが、同じ歌手のデイビー・ジョーンズ(Davy Jones)と紛らわしいことから、1966年4月のシングル「Do Anything You Say」から使い始めた芸名の「デヴィッド・ボウイ」で有名になった。このボウイの名前は、19世紀に活躍したアメリカの開拓者であるジェームズ・ボウイ(James Bowie)と、彼が愛用していたナイフであるボウイナイフ(Bowie knife)から取られた。
派生
- ダヴィッドソン(英語: Davidson):ダヴィデの息子(-son)の意味から姓になった。アメリカのバイクメーカーハーレーダビッドソン(Harley-Davidson, Inc.)は、ウィリアム・シルヴェスター・ハーレー(英語:William Sylvester Harley)が幼馴染のアーサー・ダビッドソン(英語:Arthur Davidson)と興した会社。
愛称
Dave (デーブ、デイブ、デーヴ、デイヴ)