Arthur

Arthur〔英語〕アーサー

  • 英語圏:男性のギブンネーム、父称サーネーム

由来

伝説のブリトン人君主アーサー王(英語: King Arthur)にちなむ。アーサー(Arthur)はケルト語に由来する。ウェールズ語の「arth」は熊を意味し、またケルト祖語でも「artos」は熊を意味する。また一説に古ウェールズ語で「arth」は”熊”、「ur」は”人”を表すともいう。

伝説によればアーサー王は、6世紀初めにローマン・ケルトのブリトン人を率いてサクソン人の侵攻を撃退し、ブリテン、アイルランド、アイスランド、ノルウェー、ガリア(現在のフランス)にまたがる大帝国を建設したという。

12世紀のジェフリー・オブ・モンマスによる歴史書『ブリタニア列王史(Historiae Regum Britanniae)』が人気を博したことにより国を越えて広まった。さらにフランスの詩人クレティアン・ド・トロワによる「アーサー王物語」なども知られる。

アーサー王物語は中世にひろく流行したが、その後数世紀のうちに廃れてしまった。しかし19世紀に人気が復活し、21世紀の今でも文学としてのみならず、演劇、映画、テレビドラマ、漫画、ビデオゲームなど多くのメディアで生き続けている。

著名人

第21代アメリカ大統領チェスター・A・アーサー(Chester Alan Arthur)はこのアーサーを姓として用いる北アイルランドのアントリム州出身の一族に生まれた。

名前としては、初代ウェリントン公爵アーサー・ウェルズリー(英: Arthur Wellesley)や、イングランド国王リチャード1世の事実上の王太子ブルターニュ公アルテュール1世(Arthur Ier de Bretagne)、イギリスの小説家サー・アーサー・チャールズ・クラーク(Sir Arthur Charles Clarke)、イギリスの作家サー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle)を始めとして、各国の政治家、作家、学者、スポーツ選手、作曲家、指揮者などがいる。

マッカーサー(MacArthur または McArthur)

Mac/Mcとはスコットランド・ゲール語で”息子”であり、「アーサーの息子」という意味になる。連合国軍最高司令官のダグラス・マッカーサー(Douglas MacArthur)の一族には、アーサー・マッカーサー(Arthur MacArthur)を名乗りとする同姓同名の人物が複数いる。この場合、アーサーを父称サーネームとした一族が、さらにアーサーというファーストネームを付けたということになる。

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